まつ毛が目に当たって痛い!
そんな方はいませんか?
俗に言う『逆まつげ』ですが、厳密に言うと生え際が手前にあることでまつ毛が目に当たる『睫毛内反症』と、下のまぶた自体が内側にひっくり返っている『下眼瞼内反症』とがあります。
睫毛内反症は小児に多く埋没法などの簡単な手術の適応もありますが、下眼瞼内反症は加齢に伴ったまぶたの緩みから来るため、皮膚切開を伴う手術が必要です。
手術法も様々ありますが、当院では下眼瞼牽引筋筋膜(LER:lower eyelid retractors)を切り離して瞼板という固い組織に付け直す方法(LER advancement)を採用しています。
この手術はHotz変法などに代表される一般的な手術法よりも手間がかかりますが、再発率が少なく術後の成績が良好な手術法です。
逆まつげのせいで
・目が痛い
・涙が出る(流涙)
・目やにが出る(眼脂)
・目が赤い(結膜充血)
・いつも睫毛を抜いてもらっている
これらに当てはまる方はぜひ手術をお勧めします。
当院での手術症例を掲載します。
【術前写真】
・70代
・下眼瞼内反による疼痛、流涙、眼脂あり
【術後1ヶ月の写真】
・手術法:LER advancement
・内反の矯正は十分
・疼痛、流涙、眼脂は改善
・術後1ヶ月のためまだ切開部の瘢痕(キズ)は目立つ
ご覧のように、手術をすることでまつ毛の根本がはっきりと前に出ており、毛先も下を向いています。
これによりまつ毛の目への接触がなくなり、症状が改善するのです。
切開部の瘢痕(キズ)は術後1ヶ月なこともありまだ目立ちますが、これも術後半年が経過する頃にはほとんど違和感がなくなります。
当院では下眼瞼内反症の手術を積極的に行っています。
・日帰り手術
・局所麻酔で30分程度
ご興味のある方はぜひ水曜日午前の形成外科外来を受診されてください。
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